手軽に脳梗塞の発症リスクを調べられるアミンファーマ研究所の脳梗塞マーカー(同社提供)【拡大】
脳の血管が何らかの原因で詰まったり、血流が悪くなる脳梗塞。かつては50~60代以上の高齢者に多く見られた病気だが、最近は40歳以下の若い世代の発症も目立つという。脳梗塞は初期の段階では自覚症状がなく、いわば「かくれ脳梗塞」を事前に察知することが難しい。
脳ドッグもあるが、検査費用が4万~5万円程度かかるうえ、拘束時間が長くなることを考えると二の足を踏みがちだ。千葉大学発のバイオベンチャー、アミンファーマ研究所が世界で初めて開発した脳梗塞マーカーは、そうしたかくれ脳梗塞の段階から早期の発見に役立つ診断ツールとして、注目されている。
アミンファーマの脳梗塞マーカーは、血液検査だけで「自覚症状のないかくれ脳梗塞、脳梗塞のリスク」を85%の精度で検出できるのが特徴。血中に含まれる毒性の強い細胞傷害物質「アクロレイン」の量を測定して、「ローリスク(低値)」「境界値」「ハイリスク(高値)」の3段階で脳梗塞の発症リスクを評価する。検査結果は約2週間後に手元に届く仕組みだ。磁気共鳴画像装置(MRI)を使った画像検査のファーストスクリーニングとして利用が進んでおり、人間ドックや企業健保などで使われている。
アミンファーマは、千葉大大学院薬学研究院の教授だった五十嵐一衛氏が2001年、細胞が破壊されたときに毒性の物質「アクロレイン」が産出されることを突き止めた。これを脳梗塞へ応用研究を進めることで、血中に含まれるアクロレインやその関連物質の量を調べれば、脳梗塞のリスクを検出することができると考えた。