
2016年10月に開かれたイノベーションリーダーズサミット。100社を超える大企業とベンチャーのマッチングの場が提供された=東京・虎ノ門ヒルズ【拡大】
大手企業がベンチャーとの連携に力を入れている。IoT(モノのインターネット化)やAI(人工知能)などの最先端技術を、製品・サービスに積極的に導入することが成長戦略を進める上での課題となるが、社内人材はまだまだ不足しているのが現状。このため外部の技術を取り入れることで、イノベーションを加速するのが狙いだ。
飛躍求め売り込み
昨年の10月下旬。虎ノ門ヒルズ(東京都港区)の大部屋に、100社を超える大手企業がブースを設置。そこに起業家やベンチャーの関係者が次々と訪れ、自社技術を熱心に売り込んでいった。「イノベーションリーダーズサミット」の一こまだ。
サミットは4回目。ベンチャー経営者のピッチ(ショートスピーチ)や製品などの展示によって構成されているが、最大の目玉は「パワーマッチング、プライベートマッチング」だ。主要ベンチャーキャピタリストが推薦する約500社の次世代ベンチャーと、大手企業による商談の場だ。業務提携や資本提携、M&A(企業の合併・買収)など新事業創出の機会をつくるのが目的で、大手企業1社当たり15~50社のベンチャーとの間で商談を行う。
ベンチャー関係者が目の色を変えてマッチングの場に臨むのは、これまでに数々の提携事例が誕生しており、大きく飛躍する可能性を秘めているからだ。