授賞式で北村経夫経済産業政務官(中央右)から賞状を授与されるNECの石山塁氏ら=28日、東京・元赤坂の明治記念館【拡大】
優れた研究成果を挙げた理工系学生や企業・研究機関などの若手研究者を表彰する「第30回 独創性を拓く 先端技術大賞」(主催・フジサンケイビジネスアイ、後援・文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、産経新聞社、ニッポン放送)の授賞式が28日、高円宮妃久子さまをお迎えし、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた。
式典では、東京大大学院の岩根由彦さんに学生部門のグランプリに相当する「文部科学大臣賞」が、また「『物体指紋』認証技術の研究開発およびグローバルな真がん判定ソリューションの実現」に取り組んだNEC(日本電気)には、企業・産学部門の最高賞「経済産業大臣賞」がそれぞれ贈られた。このほか、医療技術や通信技術などに関する7件の研究も顕彰した。
審査委員長を務めた科学技術振興機構特別顧問の阿部博之・東北大名誉教授は「特定の学問領域に当てはまらない複合的かつ高水準の研究が数多くみられた。学生部門では、斬新な発想とユニークな着想の研究が目立ち、企業・産学部門では、生活者の視点に立った健康で快適な生活を目指す製品の研究開発が特徴的」と講評した。その上で、「科学技術の発展は、世界が抱える問題の解決と持続可能な人類社会の創造にとって必要不可欠。科学技術を志す、とくに若い研究者の皆さまが世界を舞台にさらに活躍されることを祈念する」とエールを送った。