《雇用問題は若者ではなく政治経済の問題。若者のせいにして追い込む社会は日本ぐらいではないでしょうか。大人も自分のことで精いっぱいで、若者を気遣う余裕がないと思います》
就職活動を終えた神戸大4回生の男性からこんなご意見をいただいた。当欄では、たびたび学生の意識の低下を問うてきたが、《自己責任論ではなく、社会全体として就活や雇用の問題を考えてほしい》と訴えている。
確かに、超氷河期の就活をめぐるさまざまな問題の「責任」を、学生個人にのみ負わせるのは酷だ。そこで今回は、雇う側の企業や雇用制度に関するご意見に焦点を当てたい。
《ほとんどの会社で採用基準や仕事内容を明確にしないし、求める人材像も“グローバルな人材”などと抽象的で横並び。こんな状態では学生と企業とのミスマッチが起きるのは当然》とは24歳の学生のご意見。
《学生側に一方的に自己分析や業界研究を強いている》と、企業側の情報開示不足を批判した上で、《現状では会社を選びにくく、学生に負担が重くのしかかっている》と訴える。
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