東西に長く、本州からの距離もある高知県。懸念される南海地震が発生した場合、いかに自活するかは大きな課題です。そんな中、被災した際は自分たちで食料調達できるように、と7月に発足したのが「日本防災植物協会」です。
防災植物とは身近に自生し、調理や加工処理をすれば食べられる山野草のことで、シロツメクサ、カラスノエンドウ、エノコログサ(ネコじゃらし)など約40種類。同県四万十市の植物研究家の沢良木庄一さん(91)を中心にメンバーが知識の普及を図っています。
最大のポイントは実体験。「その時」に尻込みしないように、実際に外に出てさまざまな野草を取り、毒性の見分け方や調理方法を学んで試食します。指導者で野菜ソムリエの斉藤香織さん(42)は「食は命をつなぐもの。被災時に不足しがちなビタミンの補給にもなる。簡単においしく調理する知恵や準備を知って欲しい」と話します。
夏休みに開いた防災植物教室では0歳児から80歳のお年寄りまで参加。知らない人同士が協力し合いながら仲良くなり、共助のきっかけづくりの場にもなりました。「防災植物」の名称は商標登録され、教室は全国出張もします。高知発の新しい防災のかたちです。
<プロフィル>
おざき・みき
元高知放送アナ。子育てをしながらフリーで活動中。産業カウンセラーの資格を持ち、心に伝わる仕事を目指す!
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