摂食障害からの復帰 「滑れる幸せ」支えに プロスケーター・鈴木明子さん(30) (1/4ページ)

2015.9.27 07:16

プロスケーターの鈴木明子さん(大西史朗撮影)

プロスケーターの鈴木明子さん(大西史朗撮影)【拡大】

 フィギュアスケート女子シングルの選手として活躍したプロスケーターの鈴木明子さん(30)。ジュニア時代から注目の選手だったが、大学進学後に摂食障害になり、身長160センチで48キロあった体重は一時、32キロにまで落ちた。スケートを生きる目標に病気を乗り越え、2度の五輪出場を果たした。「滑れる幸せ」がスケート人生の支えになっている。(油原聡子)

 東北福祉大学に進学したのを機に愛知県豊橋市の実家を離れ、仙台市の長久保裕コーチの家に下宿をしました。20歳のときに迎えるトリノ五輪を目指していました。

 フィギュアスケートは体重が重くなると、動きが悪くなり、足への負担も大きくなる。体重管理のため食事制限していたつもりが、だんだん食べられなくなりました。48キロだった体重は1カ月後には40キロに。食事が怖くなってしまったんです。5月には実家に帰り、病院の精神科で摂食障害の診断を受けました。

 <摂食障害は、「太りたくない」という極端なこだわりや「太っている自分には価値がない」という思い込みなど心理的な要因で起こる〉

「エネルギーのあるものを食べなさい」と言われ、脅迫のように感じていました

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