ネットや携帯電話の普及で一文字一文字に気持ちを込めた手紙を出す機会が減った現代。赤い丸ポストを見ると、熱い思いをしたためた手紙をドキドキワクワクしながら出した時代がよみがえる、そんな人も少なくないかもしれません。
中心部を玉川上水が流れ、緑に恵まれた東京都小平市は近年、「丸ポストが残る街」で知られるようになりました。
高度成長期には主役だった丸ポストも郵便物の増加や封筒の多様化などでA4サイズがすっぽり入る四角形のポストへの切り替えが進み、姿を消しました。そんな中で小平市では今も31個が現役。現在東京23区で5個しか残っていないことを考えると、その多さは際立っています。
「街並みに溶け込んだ景観を壊したくない」と、維持・保存を求める市民の声にも支えられ、市では「丸ポストマップ」の作成・配布やイベント開催などで街のシンボルを守る取り組みを進めています。2007年には小平駅近くに巨大な丸ポストも登場しました。
「古き良き昭和を思い出す」「帽子を被ったような姿に愛嬌がある」と市外から写真を撮りにくるファンも増えています。小平の丸ポスト、まだまだリタイアできそうにありません。
<プロフィル>
わたなべ・ゆうき 元NHKキャスター(首都圏・福島局)。現在は子育てしながら、企業イベントの司会、ナレーター、ニュース情報番組リポーターとして活動中。
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