残業100時間超で摘発 人手不足の中小に不安、「名ばかり管理職」増加も

2017.3.14 06:11

 働き方改革の焦点だった残業時間の上限規制で経団連と連合が合意し、多くの企業は今後、残業時間削減に向けた制度変更を進めることになる。だが、現時点では上限規制がどのように運用されるかは明確でなく、経営者の多くは不安を感じているのが実情だ。

 合意された残業上限規制は労働基準法の改正を伴う。これまでの規制は、労使が「三六(さぶろく)協定」を結んだ上で特別条項を結べば残業時間の制限は事実上なかった。今回の合意では、単月で100時間超の労働をさせたら労基法違反となり、企業や責任者に懲役や罰金が課せられる。

 しかし、労基法が改正されても、問題が発覚したら直ちに摘発されることにはならない見通しだ。現在でも、賃金不払いや違法な休日労働などの労基法違反で書類送検される例はあるが、いずれも労働基準監督署の担当者による臨検や、監督と呼ばれる立ち入り検査が複数回行われた後に行われている。このため、労基法改正後も現在と同様に一定の“猶予措置”が取られるもようだ。

 それでも人手不足が深刻な中小企業などは規制をクリアするのは簡単ではない。千葉県浦安市の鋼材加工業の経営者は「今でも短納期の大口商談が入れば、月100時間を超える残業は当たり前になっている」と述べ「とにかく猶予期間がほしい。労基法改正がなるべく遅くなることを期待する」と吐露する。

 また、労基法で労働時間の制限を受けない管理監督者の残業を増やして対応することや、管理監督者の権限は持たせずに部長とか店長とかの肩書だけを与える「名ばかり管理職」を増やすなどの規制逃れが増える懸念もある。(平尾孝)

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