過去1年間で、過労死ラインとされる月80時間を超える残業をした社員がいた企業は40%に上ったとする調査結果を人材サービス会社「エン・ジャパン」(東京)がまとめた。同社の担当者は「業務分担の見直しに取り組む企業は多いが、それだけでは大きな改善は見込めない。人員増も含めた幅広い対応が必要だ」と分析した。
調査は1~2月に実施し、80時間超の残業をした社員が1人でもいたかを尋ねた。408社の経営者や人事担当者が回答、いなかったと回答したのは55%、分からないは5%だった。
業種別では、広告・出版・マスコミが64%と最も多く、IT業(48%)、メーカー(45%)と続いた。
長時間労働の背景として、職場に長くいることを評価する企業意識などの指摘や、過剰な顧客サービスの見直しを求める意見が挙がった。問題が深刻化する運送業界からは「荷主の都合で労働時間が延びている」として取引慣行の見直しを求める声が出た。
国は昨年末、違法な長時間労働を繰り返す企業名公表の基準を月80時間超に拡大する対策をまとめたが、その内容を「知らない」「よく知らない」とした企業は計84%に上った。