本選にらみ対抗心
クリントン氏は演説の随所に、トランプ氏を意識した言葉をちりばめた。「壁を築くのではなく、障壁を打ち壊すべきだ」という訴えは、トランプ氏が移民の流入を阻止するため、メキシコ国境に壁の建設を提唱していることへの当て付けだ。
ヒスパニック(中南米系)などの間に、トランプ氏への反感や恐怖が広がっていることを意識している。指名争いの先の本選を見据え、無党派層やトランプ氏に疑念を抱く共和党支持者にもアピールする狙いがあるようだ。
クリントン氏を支持するコロンビア市のステファン・ベンジャミン市長は「トランプ氏が共和党の指名を獲得すれば、共和党からクリントン氏に支持が流れてくるだろう」と期待を込めて語った。(共同/SANKEI EXPRESS)