食材にこだわった「プレミアム総菜」などに力を入れるライフの総菜売り場=大阪市淀川区のライフセントラルスクエア西宮原店(南雲都撮影)【拡大】
コンビニ総菜の勢い
住宅や駅の近隣などに販売網を張り巡らすコンビニは、これまでスーパーの専売特許ともいえた総菜市場でも脅威となっている。
日本惣菜協会の調査によると、総合スーパーや専門店、百貨店などが軒並み市場シェアを落とすなか、コンビニは26年に29・7%で前年より0・7ポイント増となり、全業態で最大の伸びとなった。
この傾向に神経を尖らせているのがスーパーだ。消費税増税後も比較的回復の早かった食品事業でコンビニにこれ以上シェアを奪われては、再増税を控えた先行きも危ういとの懸念が広がっている。
こうしたなか、スーパー各社の総菜売り場にはコンビニとの「ガチンコ勝負」を意識した商品が増えてきた。
ライフは、コンビニで売れ行き好調なおにぎりを大幅にリニューアル。近畿圏惣菜部の寺田恭(やす)弘(ひろ)部長は、改良品について「コンビニ大手のおにぎりに負けていない」と胸を張る。兵庫・赤穂の塩や有明産の高級海苔など素材を厳選し、ご飯をつぶさないことで味を損ねないよう包装フィルムも大きめにするなど工夫を重ねた。