石井啓一国土交通相は22日、閣議後会見で2015年の訪日外国人旅行者数が19日時点の推計で1900万人を超えたと明らかにした。出国した日本人数は11月までで1500万人を割り込んでおり、1970年以来、45年ぶりに訪日外国人数が上回ることが確実視される。
訪日客数は昨年1年間と比べ4割以上増え、12年(836万人)からの3年間で1000万人以上増加した。背景には、円安に加えて近隣アジア諸国の経済成長による中間所得層の急増がある。観光立国を成長戦略の柱の一つに掲げ、「ビザ(発給要件の)緩和や消費税免税制度の拡充など、政府一丸となった取り組みが功を奏した」(石井氏)面も大きい。
訪日客の旺盛な消費を当て込み、流通や旅行業界を中心に、インバウンド需要を取り込む動きが活発化している。