ミャンマー M6.8地震で仏塔400に被害

 ミャンマーは、24日に中部で発生したマグニチュード6.8の地震により少なくとも3人が死亡、観光名所のバガンの仏教遺跡群などが大きな被害を受けた。同国の文化・宗教省によると、被害を受けた仏塔(パゴダ)は合計で約400に上っているもようだ。現地紙ミャンマー・タイムズが報じた。

 同省の幹部は、現在までに33のパゴダで観光客の立ち入りを禁止したとし「立ち入り禁止期間は1年に設定した。修理が完了するまでは観光客の立ち入りを認めない」と述べた。

 観光への影響も懸念されるが、25日に被災地を訪問したティン・チョー大統領が「被害を免れたパゴダも多い」と述べたほか、バガンの観光業者も地震がかえって外国人の仏教遺跡への関心を高めた可能性もあると指摘するなど、影響は現在のところ不明との意見も多い。

 バガンの仏教遺跡群は1975年にも地震で600以上のパゴダに被害が出たが、その際の不適切な修理が現在まで国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に認められない一因ともされる。政府はユネスコの専門家らと協力し、技術支援などを受けながら遺跡の修理を慎重に進める方針だ。