日本でバイオマス発電は増加傾向にある。経済産業省によると、今年3月時点の導入量は315万キロワット。固定価格買い取り制度の対象の中で最も多いのは、製材過程で出る端材、ヤシ殻やもみ殻、稲わらなど「一般木質バイオマス・農作物の収穫に伴って生じるバイオマス」による発電だ。
現在の国の計画では、2030年度にバイオマス発電の容量を、最大で728万キロワットにまで増やすことを見込んでいる。
ところが、稼働していないものの、業者が買い取り制度の適用を申請して認められた「認定済み」の容量は1242万キロワットと、既にこの目標値を大きく上回っている。
法改正による制度変更の経過措置期間の終了が迫り、今後、買い取り価格の引き下げが決まっていることなどから「駆け込み申請」が急増している状況で、なかには実現可能性が低いものも含まれるとみられる。
経産省はこの3月、燃料の安定的な調達が可能であることを明確にするといった「事業計画策定ガイドライン」を策定し、事業者に順守を求めている。「法律とガイドラインにのっとって適切な事業が進むよう状況を注視している」(新エネルギー課)という。
バイオマスに詳しい熊崎実・筑波大名誉教授は「国内の森林、木材産業との連携がなければ燃料の安定的な確保は難しく、輸入燃料頼みになってしまう」と指摘している。