(12)「津波の高さ、想定外は政府の責任では」と東電擁護の株主も に戻る
男性株主「長い間、質疑を聞いていて、一株主として勝俣会長に一言だけお願いと、監査役に一言申し上げたい。(福島第1原発事故で)多額の賠償が必要で、東電ができるだけのことをするのは事業者の責任です。事業者の責任は死ぬまで。勝俣会長は東電が死ぬことを選ばないで、国の支援を受けることを決めた。株主としてみると、東電は創業以来、基本は個人株主、金融機関など国の資本が入らなかった。しかし、その企業が公的資金を注入し、国の会社になる。安定株主として東電株を守ってきた人に、勝俣会長から一言おわびを言ってほしい」
「今日、どんな約束をしたって、明日からは国の支配のもとに(経営の)決定がなされる。しかし、東電の生きる道、生きてきた道は電気を使っていた需要家と、株主のためにあったはずです。だから、国に会社を売りましたが、賠償のために電気料金を一生上げません。決してお客さまには迷惑をかけないと誓ってほしい」
《謝罪を求める株主に対し、勝俣会長がどう答えるのか-。株主が固唾をのんで見守る》
勝俣会長「正直、(事故)当時は原子力損害賠償法の免責が適用になるかどうか、あるいは会社更生法で破綻するのか、どれが一番いいのか会社で話した上で、本日の結論になった。問題は(東電が)再生することができるかどうか、それが一番腐心したことです。(原子力損害賠償支援機構の出資)比率についても種々交渉したが、残念ながらこう(過半数取得に)なってしまった。再生とは社債が発行できるなどの形になって、いわば自立できるようになること。これは大変厳しいものがあると思っているが、下河辺(和彦)新会長以下、頑張っていくということで後事を託しました」