【開発物語】
≪STORY≫
昨年3月の東日本大震災。国内で絶望感や閉塞(へいそく)感が漂うなかで、消費者が明るくなる面白い商品を作りたいというのが、シャープの掃除ロボット「ココロボ」の開発のきっかけだった。昨年6月に約10人の商品企画チームが結成された。
2002年に発売された米アイロボット社の「ルンバ」が日本市場を席巻する中で、胸を借りるつもりで参入を決めたシャープ。後発組ならではの、ひと工夫ある商品を出したいというのが企画チームの思いだ。そこで、目を付けた機能は「しゃべる」だった。
「関西弁をしゃべる掃除ロボット」
標準語だけでなく関西弁を搭載したことが消費者に受けた。なぜか関西人以外からの反応の方がよいそうだ。関西人であるなしに関わらず、ロボットに関西弁で話しかけられると、どこかおかしく笑顔になる。大阪の企業らしい目の付けどころだ。
関西弁以外に、日本語の標準語と英語、中国語を話す。多彩な言葉を話すだけでなく、“感情”も持っている。