シャープのお掃除ロボ「ココロボ」　目の付けどころは“関西弁” (5/9ページ)

　需要は、家事に十分な時間を取れない共働き夫婦や、お年寄りだけの家庭などに多いようだ。離れて暮らす高齢の父母に贈り物として購入する人も多い。

　「こんなに良く掃除するなんて」。かわいいだけじゃない、掃除もきちんとする、優秀なお掃除ロボット。関西弁の愛嬌（あいきょう）はもちろん、掃除機能のレベルの高さに驚く消費者は少なくない。

　阪本事業部長は「想像以上のものができました」。家電メーカーの技術と大阪企業のユーモアが結集した傑作の商品だ。

　超音波センサーで隅々までスイスイ

　≪ＡＤＶＡＮＴＡＧＥ≫

　部屋中を移動して隅から隅まで掃除するココロボ。部屋には机やいす、ゴミ箱など障害物がいっぱいだ。

　こうした障害物を感知するのが、超音波センサー。このセンサーは、イルカが持つ「エコロケーション」と呼ばれる位置探索能力を応用している。生物や植物の持つ構造や仕組みなどを工業製品に応用する、いわゆる生物模倣技術のひとつだ。

　イルカの視覚はそれほど優れていない。にも関わらず、暗い水中でも小さな障害物を避けることができるのは、「エコロケーション」があるからだ。鼻の辺りから超音波を発し、その反射音が戻ってくる時間と方向から、対象物の大きさや位置を探知することができる。

本体の前方３カ所に超音波センサーを設置