他社製品では、赤外線センサーを使用しているものが多い。ところが、これだと黒い物や透明なものを感知しづらいため、ガラスや色の濃い家具などにぶつかる恐れがある。
ココロボはイルカの「エコロケーション」に倣い、本体の前方3カ所に超音波センサーを設置。黒い家具やガラス窓、日本家屋に多い障子やふすまなどもしっかり検知できるようにした。 また、乗り越えられる段差かどうかも賢く検知。裏面の前方、左右に付いた落下防止センサーが反応する。1.5センチほどの部屋の敷居なら、自ら乗り越えることが可能だ。誤って落下しても、バンパーがぶつかったときの衝撃を吸収してくれる。
電池の残量が少なくなったり、掃除が終われば、自ら充電台を探して戻る。障害物を回避して、仕事が終われば自ら戻る、お行儀のよいロボットだ。
さらに、嫌な掃除をしてくれるだけじゃなく、楽しませてくれる愛玩的家電としての機能もユニークだ。
楽しさの秘密は、「ココロボ」の声にある。声の選定だけに4カ月もかけたという。
機械で30~40種類の声を作成してみた。ところが、作ってみると全然かわいくない。なんだか無機質で心に響かない。「人間の声にしよう」。イメージは幼稚園入園前の女の子だ。試しに社員の娘の声を借りて録音した。「おはよう」「きれいにして」。本体に入れて声を流すと、しっくりきた。