経営統合で会見する東京エレクトロンの東哲郎会長兼社長(左)。M&Aをめぐる助言会社の競争も激化している=コラージュ、写真はロイター【拡大】
25年の躍進について、三菱モルガンの別所賢作M&Aアドバイザリー・グループ統括責任者は「国内の三菱UFJのネットワークと、海外のモルガン・スタンレーの知見を生かした相互作用が功を奏している」と強調した。
一方、野村は25年の国内企業同士の大型案件で「ほぼ全勝」(同社)だったものの、海外企業が絡む案件では苦戦した。東京エレクトロンの案件では、昭和55年の新規株式上場(IPO)で主幹事だった有利な立場を生かせなかった。
ただ、金融調査会社ディールロジックが推計した平成25年の日本企業関連の助言業務手数料収入では、野村が首位だ。収益力を含めた優位性は健在のようだ。
■奪還へ巻き返し
野村は、米大手投資銀行グループのリーマン・ブラザーズ(20年9月に経営破綻)の欧州部門などを買収しており、M&A助言部門で「グローバルレベルの情報収集力や提案力が向上している」(野村証券の角田慎介企業情報部長)という。さらに、担当する人員の強化を継続し、巻き返しをはかっている。
足元では、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」による急激な円安が進んでいる。だが、日本企業のM&Aへの意欲はむしろ高まる。国内の人口減少から「内需縮小は不可避という強い危機感を持つ企業が海外企業買収に成長の可能性を見いだしている」(大手証券)からだ。