大手電力10社のうち、電気料金の再値上げを表明している北海道電力を除く9社の2015年度新卒採用計画が出そろった。今春より増やすのは、新再建計画を策定した東京電力と原子力発電所を持たない沖縄電力だけで、関西電力など3社は減らす。原発の長期停止で経営が悪化する中、各社の人材確保にも影響が出始めている。
今春の約1.9倍という意欲的な採用計画を打ち出したのは東電。12、13年度は福島第1原発事故後の経営合理化のため、新卒採用を見送った。14年度は目標を定めずに採用活動をしており、計画を出すのは4年ぶりとなる。
東電では事故後の依願退職者が1500人を超えた。新再建計画が政府に認定されたこともあり、「技術・技能を次世代に継承する」(幹部)ため、新卒採用の本格再開に踏み切る。
これに対し、今春より採用者を約2割減らすのが中国電力。島根原発の停止で業績が低迷する中、新卒採用の抑制で人件費削減を図る。電気料金を一度も値上げせず、3年連続で新卒採用を抑制しているが、定年退職者が新卒採用者を上回る状態が続いており、一定の人数は確保する。