日航と全日空の本音「LCCは生かさず殺さず」…欧米と異なる日本の航空事情 (3/3ページ)

2014.10.16 06:40

関空を拠点とする国内LCCのピーチ・アビエーション

関空を拠点とする国内LCCのピーチ・アビエーション【拡大】

  • 関空を拠点とする国内LCCのピーチ・アビエーション
  • 国内LCCのピーチ・アビエーションの機体

 ピーチは発着枠をめぐって日航や外資との陣取り合戦では大株主に貢献してきたが、飛躍に向けた人的支援は得られそうにない。そこには、LCCのこれ以上の成長を求めていない2強の本音が垣間見える。つまり、2強にとって「LCCは生かさず、殺さずが望ましい」(関係者)というのだ。

 アジア最大のエアアジアも、日本に海外で展開するのと変わらないLCCビジネスモデルを導入しようしたが、結果的にパートナーを組んでいた全日空と提携を解消した。日本流ビジネスとの対立の溝を埋められなかったからだともいわれるが、エアアジアは今度は楽天などと組み再就航を目指すことになった。

 航空市場の競争が活性化されるには、フルサービスキャリアやLCCといった価格帯の選択肢を多くそろえるだけでなく、多くの航空会社が参入してくることが重要だ。日本は基本的に日航、全日空による寡占状態が続き、第3極として期待されていたスカイマークも経営危機に陥っている。

 現在、LCCは国内で7%を占める。今後も欧米並みにシェアを伸ばしていけるかは独立系のLCCが誕生するか、大手傘下でもいかに経営の独立性を保ち、健全な競争を確保できるかにかかっている。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。