ソニーや東芝、日立製作所といった大手企業の出展が見送られ、地盤沈下が言われたエレクトロニクス見本市のCEATEC JAPAN2015。だが、ベンチャー企業が集まったブースには、ネット時代を象徴するアイデアや技術が並んで、アップルやソニーの名前を過去のものにする“発明”が生まれてくるかもしれないと期待させた。
大手企業の華やかな展示から離れ、部品メーカーなどが並んだホールの一角。そこに作られた「NEXTストリートIoTスタートアップSHOWCASE」には、新しく立ち上がった企業やプロジェクトが、IoT(モノのインターネット)という、あらゆるものに通信機能を持たせ、連携させる技術をとり入れた製品やアイデアを並べ、アピールしていた。
チカク(東京都渋谷区)が出していた「まごチャンネル」は、名前のとおり、スマートフォンで撮った孫の映像や画像を、おじいちゃんおばあちゃんが離れた場所でテレビに映して楽しめるようにする装置だ。子供や孫の側で、専用のカメラアプリで動画像を撮影し、クラウド上にあるサーバーに保管。これを、遠隔地に暮らすおじいちゃん、おばあちゃんの側で取り出し、テレビに映し出して楽しむ。