当時、福岡でおなじみのラーメンチェーン「博多一風堂」や「一蘭」が香港に進出しており、九州の味は舌の肥えた香港人に浸透しつつあった。そこに目を付けた日本国内の問屋が、マルタイに「とんこつブームに最も合うのは棒ラーメンではないか」と話を持ちかけた。
「阿信屋」は香港では比較的新しく、店舗の拡大で急成長していった。2013年度の1年間で出店数は130から180にも増えた。
この新店ラッシュを追い風に、店には棒ラーメンが並び、マルタイの知名度が上がった。それに続けとばかりに、他の大手スーパーも、棒ラーメンを置くようになった。
マルタイは昨年末、円安を背景に台湾にも出荷し始めた。台湾のスーパーに棒ラーメンを卸す日本の問屋は、マルタイの担当者に「もともと注目はしていたが、円高のときはとても買えなかった。今がチャンスなんですよ」と語った。