終戦後から創意工夫を重ねた「えきそば」 うどんでも日本そばでもない姫路駅名物 (2/7ページ)

2016.4.21 05:00

えきそばの調理。限られた時間で食事をする利用客が多いため、スピードが求められる

えきそばの調理。限られた時間で食事をする利用客が多いため、スピードが求められる【拡大】

  • 竹田佑一社長
  • 「但馬牛牛めし」(右)と「名代あなご寿司」

 「それまでにないものを考え出す木八の発想こそ、常にチャレンジを続けるという創業精神の原点」と竹田社長。木八から数えて5代目だ。

 駅弁と並んでまねき食品の代表的な商品となったえきそばも、出発点は同じ。何もないところから、試行錯誤の末にたどりついた産物だったという。

 えきそばが姫路駅に登場したのは、戦後の混乱が続く1949年。終戦後、めん類の販売を計画していたが、原料の小麦粉が統制品で入手困難だったため、代用品としてこんにゃく粉に着目。そば粉と混ぜ合わせてうどんを製造し、和風だしを加えて商品化に踏み切った。

 ところが販売してみると、うどんがすぐにのびたり、日持ちがしなかったりするなどの課題が表面化。日持ちをよくするための素材を探す中で、かんすい入りの中華麺と和風だしという異色の素材同士の組み合わせを発見。これに天ぷらを盛りつけるえきそばという解にたどりついた。

◆シンプルで奥深い

 「えきそばは、だし、麺、天ぷらなどの具材が生命線。3つのうちの1つだけが突出しても味は保てない。素材のバランスが問われる商品でもある」と竹田社長。シンプルな料理だけに奥深いのだという。

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