終戦後から創意工夫を重ねた「えきそば」 うどんでも日本そばでもない姫路駅名物 (3/7ページ)

2016.4.21 05:00

えきそばの調理。限られた時間で食事をする利用客が多いため、スピードが求められる

えきそばの調理。限られた時間で食事をする利用客が多いため、スピードが求められる【拡大】

  • 竹田佑一社長
  • 「但馬牛牛めし」(右)と「名代あなご寿司」

 さらに、人気の秘密はノスタルジックな味わいにもある。具材を少し高価にしてえきそばを提供したところ、「昔食べた味と違う」と指摘する客もいたという。物資不足の状況から創意工夫を重ねて生み出されたユニークな商品は、誕生から70年近くの時を刻む中で、多くの人々にとってかけがえのない味となっていたのだ。

 姫路周辺では圧倒的な知名度を誇るが、その他の地域ではまだまだ。そうした状況を変えていこうと、まねき食品は近年、えきそばのPRに本腰を入れている。

 2010年からは、大手食品メーカーの「日清食品」から「まねきのえきそば」シリーズと銘打ち、えきそばの味を再現したカップ麺商品を近畿2府4県で販売、好評を博している。今年4月27日には、JR元町駅(神戸市中央区)にえきそば店のオープンを予定。姫路以外にも積極的に出店する姿勢を見せている。

 店員が列車の窓越しに販売していた立ち売りの時代を経て、駅構内の売店で立ち食い形式で提供するスタイルへ、時代に応じた変化をしてきた、えきそば。これからは「姫路以外での展開」という新たな変身を遂げようとしている。(荒木利宏)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。