
2016年9月のパリ・モーターショーで世界初公開したGLMの次世代車「G4」。19年の量産開始を目指す(同社提供)【拡大】
基盤事業をメインに
同社の真の狙いは、トミーカイラZZやG4といった完成車販売でなく、EVのプラットフォーム(基盤)事業にあるという。車のボディーを除く、ハンドルやモーター、電源などを積んだ本体部分を、車を作りたい外部企業に販売する取り組みだ。これが将来の屋台骨になるという。
このプラットフォームを活用し、素材大手の旭化成が今年5月にスポーツ用多目的車(SUV)タイプの試作車を報道陣に公開した。小間社長は「完成車の販売事業は限られた消費者層にとんがったものを届けるもの。プラットフォーム事業がメインのビジネスモデルになってくる」と明かす。
GLMブランドの次世代車「G4」の量産がスタートする19年ごろをめどに、GLMのプラットフォームを使う他社製の新車も世の中に販売される戦略を描く。京大発ベンチャーの情熱が、大きく花開こうとしている。(西川博明)
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【会社概要】GLM
▽本社=京都市左京区吉田本町京都大学VBL(今秋をめどに同市伏見区竹田向代町74-3へ移転予定) ((電)0774・39・8822)
▽設立=2010年4月
▽資本金=32億2914万円(17年6月時点、資本準備金や資本性ローン含む)
▽従業員=23人(17年5月時点)
▽売上高=非公表(17年3月期)
▽事業内容=電気自動車(EV)スポーツカーの開発・販売や関連サービス