建設や維持管理にこれまで約1兆円が投じられた福井県敦賀市の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(2013年7月撮影)【拡大】
高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を運営する日本原子力研究開発機構の度重なる安全軽視の姿勢に対し、原子力規制委員会は4日、唯一の“切り札”といえる勧告権の行使を決めた。規制委は決定に至るまでに慎重な議論を重ね、当初は勧告権の行使を否定していた。しかし東京電力福島第1原発事故後、格段に強化された原発の安全規制と整合性を付けるため、あえて厳しい姿勢を示した形だ。
「解決策が見えないのに、安全上の問題をいつまでも先送りすることはできない」。この日の会合で、規制委の更(ふけ)田(た)豊志委員長代理はこう述べた。他の委員も口々に、機構がもんじゅの運営主体として「ふさわしくない」と強調した。
機構の児玉敏雄理事長は2日の規制委の聴取で「もんじゅを運営するのは原子力機構以外にない」と強弁していたが、規制委は一切納得できなかった。