三菱自動車の燃費データ不正問題で、法令とは違う方法で燃費試験用データが測定されていたのは計27車種に上ることが22日、分かった。販売台数は軽自動車や乗用車など計200万台を超える。同社は燃費試験を受け直す意向を示している。石井啓一国土交通相は同日、「長年積み上げた日本ブランドへの信用を失墜させかねず、猛省を促したい」と批判。燃費試験の方法の見直しや「エコカー減税」で過去に減免された税金の支払いを同社に求めることを政府として検討する考えを示した。
三菱自動車の記者会見や公開資料によると、道路運送車両法で定める方法とは異なる方法で燃費試験用データが測定されたのは、平成14年以降に国交省に登録された国産車のうち、「ミラージュ」(24年~)「デリカD:5」「アウトランダーPHEV」の3車種を除いた27車種。26年度までの国内販売台数は200万台を超える。
同社が採用していた測定方法は米国の法令で定められた方法と似たもの。燃費試験に与える影響は不明だが、国交省は「(日本の)法令に沿っていない」としている。同社は道路運送車両法が定める方法で測定し直したデータで、改めて燃費試験を受ける方針。
新車発売の燃費試験は、審査機関が自動車メーカーが提出したデータを信用して実施する。同社が制度を悪用したことから、石井氏は22日の記者会見で、燃費試験制度を見直す方針を示した。過去の「リコール隠し」問題にも触れ、「過去の過ちを生かせないコンプライアンス(法令順守)に疑問を持たざるを得ない」と指摘し、同社に「(ユーザーからの)買い取りも含めて誠実に対応してもらいたい」と述べた。
政府は購入した新車の燃費性能に応じてユーザーの支払う税金が安くなる「エコカー減税」で、過去に減免された分の税金支払いをユーザーに代わり三菱自が納税するよう求める方向で検討する。同社は「真(しん)摯(し)に受けとめ、お客さまに誠意のある対応をしたい」としている。
国交省は同日、道路運送車両法に基づき、3回目となる立ち入り検査を実施した。