「上層クラスの人たちは服に相当気を使っているようですが、カジュアルなコミュニティや普段から気の合う仲間だったりすると、化粧なしに出歩くのも平気だそうです。日本人は周りに気を使うからいつでも化粧をするという話をしたら驚かれます」と田中さんは言う。
見た目の内と外のギャップが大きいのが東京に住む女性の特徴だ。
現在、東京でシェアハウスが好まれるのは給与水準の低下によるとの見方があるが、「服を気にしないライフスタイルの影響もあるんじゃないですか? だからか、若い男女が一緒に生活しても恋愛に発展しないようですよ」との声も耳にした。
このテーマは一見オシャレであるかどうかではない。ファッションに関心がありそうな女の子が、山手線の車内で他人の目を気にせず化粧に励む。その彼女が家では全く服に注意を払わないことに何のうしろめたさがない(いや、気を使わないエリアが公的空間まで拡大したとも考えられるが)。