【書評】『小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑(ショウ)タイム』 (2/2ページ)

2014.4.6 09:18

『小林信彦萩本欽一ふたりの笑タイム名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏』書影

『小林信彦萩本欽一ふたりの笑タイム名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏』書影【拡大】

 テレビ創成期のバラエティー番組。「ゲバゲバ90分!」放送までの大作戦。当時はゲバ棒の時代で、ゲバルトからきているタイトルだった。

 コント55号の時代。昭和41年に結成。「なんであんなに跳んだり倒れたりしたの?」って聞かれたら、「『食えないから』としか言いようがない」と萩本は本気で答えている。

 「日本の笑いを変えたクレイジー・キャッツ」。渥美清が「ニッポン無責任時代」を観(み)て「いやぁ~、植木の時代になったな」と言った。昭和37年、高度成長期で日本人がこつこつやっているときに「こつこつやるやつぁ~ ご苦労さん」とやった斬新さ。

 戦前の浅草三大勢力は、エノケン、ロッパ、ターキー。

 日本最初のコメディアンはエノケンじゃないかと話し合っている。小林の博識は、日本の喜劇のルーツは「俄(にわか)」から浅草オペラへと進化すると丁寧に考証している。

 渥美清のまったく売れないとき、寅さんへ。森繁久弥のアドリブ。由利徹の楽屋話。三木のり平の完全なる芸。コメディアン・アーカイブ。萩本の危機感が出ている。(集英社・本体1500円+税)

 評・水口義朗(文芸評論家)

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