『小林信彦萩本欽一ふたりの笑タイム名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏』書影【拡大】
テレビ創成期のバラエティー番組。「ゲバゲバ90分!」放送までの大作戦。当時はゲバ棒の時代で、ゲバルトからきているタイトルだった。
コント55号の時代。昭和41年に結成。「なんであんなに跳んだり倒れたりしたの?」って聞かれたら、「『食えないから』としか言いようがない」と萩本は本気で答えている。
「日本の笑いを変えたクレイジー・キャッツ」。渥美清が「ニッポン無責任時代」を観(み)て「いやぁ~、植木の時代になったな」と言った。昭和37年、高度成長期で日本人がこつこつやっているときに「こつこつやるやつぁ~ ご苦労さん」とやった斬新さ。
戦前の浅草三大勢力は、エノケン、ロッパ、ターキー。
日本最初のコメディアンはエノケンじゃないかと話し合っている。小林の博識は、日本の喜劇のルーツは「俄(にわか)」から浅草オペラへと進化すると丁寧に考証している。
渥美清のまったく売れないとき、寅さんへ。森繁久弥のアドリブ。由利徹の楽屋話。三木のり平の完全なる芸。コメディアン・アーカイブ。萩本の危機感が出ている。(集英社・本体1500円+税)
評・水口義朗(文芸評論家)