産業技術史上、貴重なスチームハンマー。幕末に輸入され、今も国内外から研究者が訪れる=神奈川県横須賀市のヴェルニー記念館(寺田理恵撮影)【拡大】
「大量生産を行う現在の産業用機械と違い、少量でも部品を造れるため、部品交換が必要なときに重宝」(菊地さん)で、平成8(1996)年まで在日米軍横須賀基地で艦船修理のため稼働した。
「日本の近代化の起点は産業革命が起き始めた幕末の工場に行き着き、産業技術史上も貴重な機械。横須賀製鉄所の研究が進めば注目度が増す」と菊地さん。
重量はハンマーヘッド部分だけで3トン。日曜祝日は午前11時と午後2時の2回、10分の1の精密学術模型で稼働時のすさまじい音を体感できる。
同県内には日本の鉄鋼増産に貢献した製鋼炉「トーマス転炉」が、川崎市市民ミュージアム(中原区)に展示されている。鉄鋼国産化の推進を受けて昭和12年にNKK(日本鋼管・現JFEスチール)に導入された。高さ約7メートル、重量約60トンと巨大でユニークな形状だ。
「まず大きさに驚く。現代美術作品と間違えられることも多い」と同館の担当者。改修工事のため休館中だが、転炉は中庭に設置されており、無料で見られる。