【書評】『日本人と天皇』田原総一朗著 (2/2ページ)

2015.2.7 11:14

 蘇我入鹿を暗殺する中大兄(後の天智天皇)と中臣鎌足の行動を皇極天皇(第35代、中大兄の母にあたる)も認めた。このクーデターは、この年の干支にちなんで「乙巳(いっし)の変」と呼ばれている。吉田氏によれば「乙巳の変」は中大兄と入鹿との外交政策の対立。国家という新しい機構をつくり、豪族たちをその機構内に再編成する道を中大兄、中臣鎌足が選ぶための戦いだった。

 日本成立の契機。天皇あってこその摂政・関白(古代)。平清盛と源頼朝(中世)。後鳥羽上皇と後醍醐天皇(承久の乱と建武の新政)。織田信長と正親町天皇(近世)。天皇取り込みをはかった豊臣秀吉。明治維新(近代)と日清・日露戦争。日米戦争回避を願った昭和天皇。終戦の年の12月の輿論(よろん)調査で天皇制を是とする国民は90%強。日本史最大の謎解きに著者は体当たりした。(中央公論新社・1850円+税)

 評・水口義朗(文芸評論家)

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