前方のスクリーンに不発弾の図が映し出された。大きさは直径約60センチ、長さ約180センチ、中に500キロの爆薬が入っているらしい。起爆装置となる信管が弾頭と弾底の2カ所に残る。爆弾がこの状態で輸送すると振動で起爆する可能性があるため、現地で信管を取り除き“安全化”するのだ。
本体にネジ込まれている信管に特殊なハンドルを取り付けて手動で回し、ネジをゆるめていくという。
爆発すれば1キロの範囲に飛散
作業現場は、地面に深さ2メートル、直径4メートルの円柱形に掘った穴の底。穴の上にはさらに高さ4メートルの防護壁をぐるりと設置し、壁の外側には土のうを積み上げている。このサイズのものが爆発すれば破片は約1キロの範囲に飛散するとされる。万が一爆発しても、上方向に爆風が吹き上げる構造にし、できるだけ周辺に影響が及ばないように工夫されているようだ。
猪原隊長の説明と同じころ、立ち入り禁止区域内では、住民の避難誘導が始まった。市は区域内の約2200人に避難を要請。難波駅でも運休が開始された。
住民の避難が完了した午前7時55分。
「こちら本部」「こちら処理隊」