振動を与えないように静かに、そして慎重に回している様子が目に浮かぶ。
8分の1を回す作業を8回繰り返し、1回転目が無事終了。一端、工具の一部を外して信管の状況を確認。再び、信管を回す作業が始まる。
8時36分に5回転完了。8時41分に10回転完了。そして8時46分。
「弾底信管、離脱」
2つある信管のうちの1つが無事取り除かれた。
隊員は続いて、もう1つの弾頭の信管の作業に取りかかった。
処理重量は年間平均50トン
今年で戦後70年を迎えるが、不発弾はいまなお地中に眠っている。
陸上自衛隊には各方面ごとに不発弾処理隊が4隊ある。地中で発見され、地元警察や自治体で処理できない場合、陸上自衛隊に処理の依頼がくる。
防衛省統合幕僚監部によると、平成25年度は全国で1560件、重量では計57・1トンを処理。21年度から25年度の5年間で、年平均1565件、51・3トンを処理した。