陸自隊員の“静かなる誇り” 「プロ中のプロ」命がけの不発弾処理 (4/8ページ)

2015.5.31 07:07

不発弾の信管を取り外す作業をする陸上自衛隊中部方面後方支援隊第103不発弾処理隊(陸上自衛隊提供)

不発弾の信管を取り外す作業をする陸上自衛隊中部方面後方支援隊第103不発弾処理隊(陸上自衛隊提供)【拡大】

  • 信管を取り除き安全化された不発弾をつり上げる=5月9日、大阪市浪速区(陸上自衛隊提供)
  • 取り除かれた信管(左)と弾底の信管(陸上自衛隊提供)
  • 3月16日に大阪市浪速区の工事現場で発見された不発弾(陸上自衛隊提供)
  • 陸上自衛隊桂駐屯地で展示されている2000ポンド爆弾の模型(陸上自衛隊提供)
  • 5月9日の不発弾処理で立ち入りが禁止された区域

 作業現場とつながった臨時電話の声がマイクを通して響く。

 「開始せよ」。いよいよ処理作業が始まった。

 「8分の1回転まわせ」

 映像はない。声だけが現場の様子を伝えてくる。

 「信管の状態確認」

 「異常なし」

 「固定ボルト締め付け」

 信管を回すため、工具を取り付けているようだ。落ち着いた声が続く。

 現場の隊員は4人。このうち穴の底に3人がいる。1人が作業し、もう1人がその手順が間違っていないかを真横で確認する係。もう1人は外との連絡係。4人目は穴の外で、侵入者が来ないように見張っているという。

 万が一を考え、余計な人数はかけない。最小限の人数で任務を遂行するのだ。声は続く。いよいよ信管を回す作業が始まった。

 「1回転目。8分の1ず回転する」

 「8分の1回転まわせ」

 「8分の1回転よし」

 「8分の1回転まわせ」

 「8分の2回転よし」

振動を与えないように静かに、そして慎重に回している様子が目に浮かぶ

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