新幹線が止まった
本田班長によると、第103不発弾処理隊は昨年度、住民避難を伴う不発弾処理を2件実施した。
このうち、神戸市兵庫区の現場では、信管周辺にゆがみなどがあって作業が難航。最終的には信管周辺を弾殻ごと切断するなど作業に約6時間半かかり、周辺の半径200メートルは約8時間立ち入り禁止を余儀なくされた。
また、別の不発弾処理隊の担当エリアだが、新幹線が止まった例もある。24年10月に浜松市中区のJR東海浜松工場敷地内で見つかった不発弾の処理(25年2月)では、一部区間が避難区域内にかかった東海道新幹線浜松-豊橋間の上下線計32本が一時運転を見合わせ最大約1時間遅れ、乗客約1万4千人に影響した。
笑顔なく…「任務はまだ途中」
浪速区の現場では、作業が順調に進み、開始から約1時間20分後の午前9時20分、2つの信管の取り外しが無事終わった。
対策本部長の浪速区長らが現地を確認した上で、9時36分に「安全化宣言」が出された。住民避難や交通規制も解除され、街は普段の休日の朝の姿に戻った。