【牧野直子の健康ごはん】
かぼちゃの旬は秋から冬。7~8月に収穫され、2~3カ月貯蔵すると水分が抜けておいしくなる“食べごろ”を迎えます。野菜の中では糖質が多く、加熱により甘みが増します。その甘みを生かして洋菓子などにも使われます。
かぼちゃは緑黄色野菜で、カロテンが豊富です。カロテンは抗酸化作用が強く、がんの予防やLDL(悪玉)コレステロールを減らす働きも期待できます。また、カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変わり、鼻やのど、消化器、呼吸器などの粘膜を健康に保つ働きがあります。風邪などの感染症に対する抵抗力を高めるので、これから風邪が蔓延(まんえん)する冬にはしっかり補っておきたい栄養素と言えます。そのほか、ビタミンCやE、食物繊維も豊富。ビタミンCも風邪の予防や回復を早めるのに欠かせません。
おいしいかぼちゃを選ぶコツですが、かぼちゃは鮮度がいいものがおいしいわけではなく、貯蔵されている間にしっかり熟成し、でんぷんが分解されて糖分に変わり、ホクホクとした食感と甘みを感じられるようになったものがよいのです。それを見分けるには、まず皮の色が濃く、つやがあること。