日本の南海上を急速に発達しながら北東に進む低気圧の影響で2月8日、西日本から東日本の広い範囲で雪が降り、東京都心(大手町)では午後3時現在で1998年以来16年ぶりとなる10センチの積雪を観測した。気象庁は9日朝までにさらに都心で20センチの雪が降ると予想。島嶼(とうしょ)部を除く全域に大雪警報を発令した。東京23区では2001年以来、13年ぶり。
ほかに横浜市で9センチ、埼玉県熊谷市で11センチ、千葉市で9センチと雪が積もり、神奈川、埼玉両県の全域や千葉県と静岡県の一部などに大雪警報を発表した。横浜市や川崎市などには暴風雪警報も出た。
各地では車のスリップ事故や人の転倒によるけが人も相次いだ。関東の1都6県では少なくとも、東京21人▽神奈川28人▽埼玉42人▽千葉14人▽茨城21人▽栃木12人▽群馬1人-計139人に上った。最も多かった埼玉県では川口市の男性(64)と久喜市の男性(86)が8日朝、路上や庭先で、雪のために転び脚などを骨折した。
空の便は羽田発着便を中心に影響し、日航は8日正午以降の羽田発着便、全日空は午後3時以降の羽田発便の欠航を決めた。このため、羽田空港では払い戻しを求める長蛇の列ができた。