≪五輪の壁厚く、村上12位 「望んだ演技できなかった」≫
19歳で初めて五輪の舞台に立った村上佳菜子(中京大)にとって五輪の壁は厚かった。SP(ショートプログラム)、フリーともミスが出た。自己ベストに25.93点も及ばない170.98点の12位で、目標の入賞に届かなかった。持ち前の元気さをところどころ出せたが、「全然、望んでいた演技はできなかった」と、唇をかんだ。
2月20日のフリーでは、冒頭の2連続3回転ジャンプをきれいに着氷した直後、3回転ジャンプが両足着氷となり、リズムを崩した。ジャンプ、ステップ、スピンとも大きなミスはなかったが、持ち前の伸びやかな滑りには到達できず、得点を伸ばせなかった。
SPでミスが出た前夜は落ち込んだ。この日朝の練習でも気持ちが締まらなかった。切り替えたのは練習後だった。
「最後の演技なので思い切りやろう」とリンクに立った。それだけに「ここで一番の演技をしたかったのに悔いが残る演技」と下を向いた。