現在、利克さんが見つかった場所は「バリケードが張られ、花を供えるのも難しい」。心の整理をつけるのは簡単ではないが、それでも最近は前を向いて生きていこうと思うようになった。いつも心配してくれた父を悲しませないために。
「尊い命が犠牲になってしまったことを教訓に、二度とこのようなことが起きないよう、向き合っていかなければならない」。この日は、前向きな言葉で締めくくることができた。
≪宮城代表・和泉勝夫さん「生かされた者の使命果たす」≫
追悼式で宮城県の遺族代表としてあいさつした東松島市の和泉勝夫さん(69)は、震災直後、行政区長として避難所の開設準備をしていたときに津波に襲われた。山に逃げ、胸まで水かさが迫ったとき、一本の蔦(つた)にしがみついて生き延びた。だが、母親、りよさん=当時(88)=と妻、悦子さん=当時(65)=を失った。