国際情勢が緊迫している状況の中、さまざまな形で両国がともに考え方を調整し、解決方法を模索することが重要だと考える。特に外相会談は重要な役割を果たしており、岸田外相とは2月1日にミュンヘンで会談し、昨日(3月11日)は長い電話会談を行った。これに加え、さまざまなメカニズムがあるが、特に安全保障分野でいうと、今後安全保障会議トップ同士の接触の場が発展すると考える。あさって(3月14日)はパトルシェフ安全保障会議書記との会談があると思うが、そこで安全保障分野のいろんな議論ができると期待している。外務、防衛大臣の2プラス2を発展させたい。さまざまな対話形式があり、その多くが日本のイニシアチブでできており、それが新しい両国関係に役に立つことを期待したい。いつもロシアで会えることをうれしく思っている」
特に興味深いのは、ラブロフ外相が、「首脳会議では重要な案件が設定されているが、その交渉を妨げるような要素はないと考える」と述べたことだ。「重要な案件」とは北方領土交渉のことだ。ロシアはウクライナ危機に際して、米国の同盟国であるにもかかわらず、独自外交を展開している日本を引き寄せるためには、北方領土問題で譲歩することが不可欠であると冷静に認識している。
対話と議論「首相が指示」
ラブロフ外相の発言を受けて谷内氏はこう述べた。