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羅臼・春を迎える知床の海 風格漂う「氷海の王者」 (3/4ページ)

2014.3.19 17:35

流氷に降り立ったオオワシ。氷海の王者の風格が漂う=2014年2月23日、北海道目梨郡羅臼町(伊藤健次さん撮影)

流氷に降り立ったオオワシ。氷海の王者の風格が漂う=2014年2月23日、北海道目梨郡羅臼町(伊藤健次さん撮影)【拡大】

  • 国後島の島影を背にオオワシが急降下してきた。流氷の動きに呼応するように北海道に渡来し、冬を過ごす=2014年2月23日、北海道目梨郡羅臼町(伊藤健次さん撮影)
  • 国後島から朝日が上がる。氷海が輝き、オオワシたちが活動を始める=2014年2月24日、北海道目梨郡羅臼町(伊藤健次さん撮影)
  • 知床連峰と流氷が広がる羅臼沖。日本離れした風景の中をオオワシが舞う=2014年2月25日、北海道目梨郡羅臼町(伊藤健次さん撮影)
  • 冬のクルーズはヨーロッパやアジア各国からのバードウォッチャーに大人気だ=2014年2月23日、北海道目梨郡羅臼町(伊藤健次さん撮影)
  • 北海道目梨郡羅臼町

 流氷の旅にはダイナミックな仕掛けが隠されている。モンゴル高原から流れるアムール川がユーラシア大陸北東部の水を広く集め、大河となってオホーツク海へ注ぐ。その大量の淡水が海面の塩分濃度を下げて海面が凍りやすくなるのだ。そこにシベリアからの強い寒気が吹きつけ“流氷の赤ちゃん”が誕生する。氷の群れはサハリン沿岸の東樺太海流に乗ってじわじわ成長しつつオホーツク海を南下し、ついに北海道へと流れつく。

 北海道沿岸は流氷の南限、つまり氷の旅の終着駅である。

 かつて羅臼でスケトウダラが豊漁だった頃、オオワシやオジロワシは2000羽ほどが知床半島周辺で越冬していたという。漁の網からこぼれた大量の魚が、海鷲たちの格好の餌になったのだ。漁が下火になった今、北海道各地に分散して越冬するようになった。近年はエゾシカが増え、猟師が置いていった残骸が海鷲の餌となり、内陸の森でもよく見るようになった。

 流氷も年ごとに変化はあるものの、ここ数十年は勢力が弱くなる傾向が続く。温暖化やさまざまな環境変化は、果たして流氷や海鷲の旅にどんな変化をもたらすのだろうか。

写真家 伊藤健次略歴

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