ぼくは2冊の本を通してレオーニとかかわった。最初は『平行植物』だ。工作舎で翻訳し、刊行した。学術書っぽい体裁と中身を模したこの作品は、登場する植物がすべて架空のもので、マネモネ、キマグレダケ、フシギナなど、翻訳者たちを大いに悩ませた。
2冊目は『間(MA)の本』だ。これはレオーニとぼくの対談本で、ありとあらゆるMAをめぐろうという趣向で話しこんだ。「イメージの午後」というサブタイトルにし、木村久美子が装丁した。実は続いて3冊目を共著しようということにもなっていたのだが、これは流れた。2人がかわりばんこに小石を描き、それがだんだんふえていくのに物語を付けようというものだった。残念だ。
レオーニとは各地を旅したり、いろいろ話しこんだのでわかるのだが、どんなときも温厚で、お洒落で、ウイットに富んでいた。ぼくは、この人こそが「ぼくの伯父さん」だと確信していた。