地震対策大綱の体系=2014年3月30日現在、※カッコ内は作成年【拡大】
Q 過去に南海トラフ周辺で巨大地震が起きたことはありますか
A 江戸時代中期の1707年に起きた宝永地震は、3つの震源域が連動して起きたと考えられています。地震の規模を示すマグニチュード(M)は8.6と推定され、東日本大震災のM9.0に迫る巨大地震だったようです。
Q 今後の見通しは
A 政府によると、今後30年以内にM8~9の巨大地震が起きる確率は70%程度です。M9級の場合、最悪のケースで約32万3000人が死亡し、約238万6000棟が全壊・焼失すると予想されています。交通網の寸断などによる経済被害は220兆円と推計されています。
Q どんな対策をとるのですか
A 国は3月28日、基本計画を決めました。想定される死者数を今後10年間で80%減らし、全壊・焼失する建物も半減させると約束しました。住宅の耐震化率は2020年までに95%に引き上げ、公立学校は15年度までにすべて耐震化します。大災害時に応援出動する緊急消防援助隊は今年1月時点で4600隊が登録されていますが、18年度に6000隊まで増やします。津波を想定した避難施設や道路の整備、住宅や学校、病院の高台移転にも力を入れます。