最大60センチの津波が到達した岩手県久慈市は、夜間も警戒の職員が市役所に詰め、3日午前1時には防災担当の全職員が登庁。津波の到達予想時刻前に、水門の閉鎖や見回りなどを進めた。住民には2日午後8時45分から防災無線やツイッター、メールなどで注意喚起を続けた。避難勧告は出していなかったが、5人が自主避難したという。担当者は「遠い震源地の地震でも油断しないよう、海岸や河川には近づかないことを特に繰り返し伝えた。順調にできたと思う」と話した。
宮城県東松島市では津波注意報を受けて、市内沿岸部528世帯1481人を対象に避難勧告を出したが、実際に避難所を訪れたのは6人だけだった。東松島市内の主婦(75)は「警報ではなく注意報。昨晩から報道で見ている限り大丈夫だと判断し、避難はしなかった。それでも被災した自分たちにとっては『津波』という言葉を聞くだけでまだ怖い」と話した。(SANKEI EXPRESS)