天皇陛下が80歳の傘寿(さんじゅ)を迎えられたことを記念して皇居・宮殿を初めて一般公開する「特別参観」が5月24、25の両日行われ、平均倍率573倍の抽選で選ばれた参観者が、国賓歓迎の宮中晩餐(ばんさん)会が開かれる「豊明殿(ほうめいでん)」などを見て回った。歌会始の儀、勲章親授式、各国要人との会見…。数々の宮中行事が繰り広げられる舞台を前に、参観者は感嘆の声を上げた。
初日(5月)24日の特別参観は、3回に分けて行われた。午前9時45分、バスで宮殿前へ到着した初回参観者46人は、国内の賓客の玄関「北車寄(きたくるまよせ)」から玄関ホール「北溜(きただまり)」へ。靴カバーを履いてカーペットを踏みしめると、直径3メートル、高さ2.1メートルのシャンデリアが明るく参観者を迎えていた。3485のクリスタルガラスが使われ、重さ2.3トンとの宮内庁職員の説明に、早くも驚きの声が上がる。