対象は数万人規模
1960年代を中心に在日朝鮮人の帰国事業が推進され、日本人配偶者や子供ら日本国籍を持つ約6700人も北朝鮮に渡った。男性は日本人配偶者の子供の可能性が高いが、先の大戦に絡む残留日本人ら別の事情でとどまった日本人の子供の可能性も残る。戦後、消息がつかめない残留日本人は1400人以上。全ての日本人の子供や家族まで調査するとなれば、対象は数万人規模に上る計算になる。
一方、別の消息筋によると、地方当局者が日本人配偶者に声を掛けて所在確認するだけだったり、子供ら家族の調査は手付かずだったりする地域もある。
消息筋は「日本人の多い地域ではおざなりな調査で済ますが、少ない地域では子供世代まで聴取して上に報告する日本人数を水増ししようとしているのではないか」と話す。
自主的に北朝鮮に渡航したとする「行方不明者」ら他の日本人への調査も行われているが、先の男性同様、「帰国したくない」との回答が目立つという。かつて、日本への帰国を求め収容所に送られた日本人配偶者もいるとされ、「正直に答えて処罰されるのを恐れている」(消息筋)ケースも少なくないとみられる。