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【世界自転車レース紀行】(18)インドネシア 政治の影も…住民に愛され「成長」 (3/4ページ)

2014.8.25 14:55

パダンパンジャンのマーケットからスタートした第6ステージ。コース横には大勢の人たちが駆け付けた=2014年6月12日、インドネシア・西スマトラ州(田中苑子さん撮影)

パダンパンジャンのマーケットからスタートした第6ステージ。コース横には大勢の人たちが駆け付けた=2014年6月12日、インドネシア・西スマトラ州(田中苑子さん撮影)【拡大】

  • コトバルという小さな街を選手たちが通り抜ける。建物の屋上から街を見下ろすとパラボラアンテナやトタン屋根が目立つ=2014年6月14日、インドネシア・西スマトラ州(田中苑子さん撮影)
  • 雄大な田園地帯のなかをレースは進んでいく。インドネシアは米の多毛作地帯だ=2014年6月、インドネシア・西スマトラ州(田中苑子さん撮影)
  • 第6ステージで2回目のステージ優勝を挙げた内間康平がフィニッシュラインで大きく両手を掲げた=2014年6月、インドネシア・西スマトラ州(田中苑子さん撮影)
  • 沿道に集まってきた中学生たち。インドネシアは親日家が多く、沿道では日の丸も目立っている=2014年6月、インドネシア・西スマトラ州(田中苑子さん撮影)
  • 西スマトラ州の伝統的な建築様式が用いられた王宮。民族衣装を身に纏った女性たちは表彰式のプレゼンターを務めた=2014年6月15日、インドネシア(田中苑子さん撮影)
  • インドネシア・西スマトラ州パダン
  • フリーランスカメラマン、田中苑子(そのこ)さん。1981年、千葉県生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年からフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中=2011年1月30日(本人提供)

 日本からは若手選手を中心としたナショナルチームが参加。暑さに強い沖縄出身の内間康平(ブリヂストンアンカー)が、大会初日の第1ステージで少人数の先行グループからゴール手前5キロでアタックを仕掛けて、単独での逃げ切りで勝利を挙げた。

 内間は自転車競技の名門校、鹿屋(かのや)体育大学出身の25歳。大学卒業後はヨーロッパを拠点に活動するチームで経験を積み、これまでにあとわずかなところで何度も勝利を逃してきた苦い経験をもつ。そして、これが待ちわびたプロ初勝利となった。

 その後も内間は調子を上げていき、第6ステージでも得意の下りを利用して、再び独走に持ち込んだ。ゴールまでの距離は長く、残り30キロ。単独走は空気抵抗を1人で受けるため、容易なものではない。しかし、「後ろもキツいのがわかっていたので、諦めずに自分のペースで踏み続けました」と最後まで集中力を切らさず、ゴールまでリードを守って走り切り、後続に39秒差で今大会2回目の逃げ切り優勝を決めた。

 「こんな勝ち方ができるなんて! 自分でも信じられない気持ちもありますが、今日の勝利は今後の自信につながると思います」

自転車競技のロードレース 若手選手の強化とは…

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