自転車競技のロードレース種目はあまり認知されていないが、オリンピック種目である。現在、ヨーロッパのトップカテゴリーで、別府史之(31歳、トレックファクトリーレーシング)や新城幸也(あらしろ・ゆきや、29歳、チームヨーロッパカー)が活躍しているが、2020年の東京オリンピックに向けて、25歳の内間のような中堅選手や、さらに若い選手たちの強化が大きな課題となっている。ナショナルチームを率いた浅田顕監督は今大会を通じて、「若い選手たちが、内間ら先輩選手から実戦を通して指導を受け、ステージごとにレース内容が良くなっていったことが最大の収穫」と話す。日本自転車競技連盟も若手選手の強化に力を入れているが、東京オリンピックまで、あと6年。オリンピックをめざす選手たちにとって、残された時間は決して多くない。日本、アジア、ヨーロッパ……、世界のいたる場所で日本人選手は挑戦し続けている。(フリーランスカメラマンに 田中苑子(そのこ)、写真も/SANKEI EXPRESS)
■たなか・そのこ 1981年、千葉生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年よりフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを取材する。日本スポーツプレス協会会員。