だが、足元では、4月の8%引き上げに伴う個人消費の低迷が長期化している。4~6月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は年率換算で6.8%減と急落したほか、7月以降も家計消費は伸び悩んでいる。政府内からも「再増税はリスクが高い」(本田悦朗(えつろう)内閣官房参与)などの慎重な意見が出てきた。経済再生と財政再建の両立に向けた、厳しい判断を迫られることは確実だ。
一方、政府は経済活性化に向け、法人税の実効税率を現在の約35%から20%台に数年で引き下げると成長戦略に明記したが、来年度の引き下げ幅や巨額の減税財源の確保策といった核心部分の議論はこれからだ。財源確保では赤字企業にも税負担を求める外形標準課税の強化などを検討するが、企業の反発は根強く、年末にかけての税制改正論議は最後までもつれる可能性がある。
原発再稼働は
エネルギー政策では、原子力発電所の再稼働をいかに進めるかが喫緊の課題となる。原発の稼働停止が長期化することで全国的に電気料金の上昇が続いており、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の屋台骨を揺るがしかねないとの懸念が高まっている。再稼働を円滑に進めるためには、政府が前面に立つことが求められている。